【亜州ビジネス編集部】中国の新車販売市場で、月次ベースのディーラー在庫指標が3カ月連続でやや悪化した。業界団体の中国汽車流通協会はこのほど、今年9月の「自動車ディーラー在庫早期警戒指数（VIA）」が55.2で推移したと報告。前月比で0.5ポイント、前年同期比で4.3ポイントずつ上昇（＝悪化）したと発表している。節目の50を3カ月連続で超えた。

　車両取得税の半減措置が開始された6月と比べ、在庫水準はやや上昇しつつある。ディーラーの64.6％は、「9月の販売は予想に届いていない」と回答した。中国の民族系自動車ブランドを中心に、需要不振が意識される状況という。

　9月のエリア別VIAは、北部が8月の53.0から59.4に6.4ポイント上昇した。東部は56.1→51.5、西部は54.4→56.4、南部は52.2→54.9で推移した。

　ブランド形態別のVIAは、高級車・輸入ブランドが52.1（前月比↓0.9ポイント）、合資ブランドが55.6（↑2.0ポイント）、中国民族系ブランドが58.3（↓0.4ポイント）にそれぞれ変動した。

　VIA（Vehicle Inventory Alert Index）は製造業購買担当者景気指数PMIの算出法と類似。50を下回ると自動車在庫が適正レベルにある実態を示す。逆に数値が高いほど、需要の低迷、在庫圧力の上昇、経営圧力の増大を示唆する。


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