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  ニュース     2023/01/27 11:33

中国:観光客殺到で春節トラブル多発、博物館で展示品転倒も 無料記事

 春節(旧正月)の大型連休(21〜27日)となった中国では、国内の観光地が多くの人出でにぎわう一方、さまざまなトラブルも多発している。四川省の三星堆博物館では25日、客同士がもみ合いになり、展示されていた青銅製人像が転倒するというハプニングが発生。また、山西省の仏教聖地・五台山では、閉鎖していた寺院の門を観光客がたたく、蹴るなどし、無理やり開門させたと報じられている。香港紙・明報が27日、本土メディアの報道をまとめる形で報じた。

 三星堆博物館は古蜀時代(紀元前48〜同28世紀,日本の縄文時代に相当)の遺跡、三星堆遺跡から出土した青銅器、陶器、玉器などが収納されている。春節期間中は入場チケットの入手が困難になるほど活況を呈した。館内が混雑する中、25日に客同士のトラブルが発生。もみ合った客がガラスケースにぶつかった結果、ケース内の展示台に置かれていた青銅製人像が転倒した。博物館によると、青銅製人像に目立った損傷はなく、トラブルを起こした入場客が謝罪したため、賠償請求はしない方針という。

 一方、五台山では僧侶の新型コロナウイルス感染により、複数寺院が連休中の拝観を停止。また、夜間拝観を行っていることで知られていた広化寺も、混雑を懸念して連休中の拝観を中止していた。しかし25日、気温マイナス20度の夜中、大勢の観光客が広化寺を訪問。一部の観光客が門をたたく、蹴るなどして騒いだ結果、広化寺は仕方なく2時間だけ拝観を許可した。

 このほか、「小吃(軽食)」で有名な湖南省長沙市では、ある観光客がインターネットなどで有名なレストランに行ったところ、予約システムに「4538人待ち」の表示が出たという。また陝西省の古都・西安市では、レストランの「ぼったくり」騒動も発生。麺料理レストランを訪れたある観光客がSNS上で「麺6本で20人民元(約380円)もした」と投稿し、話題となった。問題のレストランに対しては、地元当局が是正を命じたと報じられている。

 湖南省の張家界国家森林公園では24日、この日だけで入場者数が6万人を超え、過去最高記録を記録したという。ただ、人流がコントロールされておらず、SNS上では「夜間に多数の観光客が山中に閉じ込められた」との投稿も見られた。このほか、安徽省の黄山では24日、入山者数が3万4000人に達し、春節期間としては2018年以来の高水準に達したとされる。


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