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  ニュース     2020/09/03 19:20

「原発推進」中国、海南昌江・浙江三澳に1.1兆円投資 無料記事

 中国は原子力発電施設の建設を加速する。国務院(内閣に相当)は2日の常務会議で、海南省と浙江省の原発建設事業を着工許可すると決めた。大気汚染の抑止、環境保護型の経済発展を目指す。

 昌江原発(海南省昌江リー族自治県海尾鎮)の第2期プロジェクト、三澳原発(浙江省温州市蒼南県)の第1期プロジェクトを承認した。それらの投資額について、700億人民元(約1兆1000億円)を超えるとの見通しも明らかにしている。

 国家能源局は「2020年電源工作指導意見」を先ごろ提出した。遼寧省大連市瓦房店市の紅沿河原発(5・6号機)、福建省福州市の福清原発(5・6号機)、江蘇省連雲港市の田湾原発(5・6号機)、広西チワン族自治区防城港市の紅沙原発(3、4号機)、福建省のショウ州原発(1、2号機)、広東省の恵州原発(1、2号機)を整備するよう求めている。このほかペブルベッド型高温ガス冷却炉の実証炉「HTR-PM」を立ち上げるよう命じた。

 中国は原発設置を強力に推進している。2019年末時点の総容量は4874万kWに拡大し、世界3位の「原発大国」に浮上している。建設中原発の総容量は、世界最多の1715万kWに達した。ただ、全電源容量に占める原発比率はわずか2.4%のみ。世界平均の5.4%を下回っている。


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