各地方政府に対し、中国財政部が起債枠を繰り上げて付与している。2020年の起債枠に関し、すでに合計1兆8480億人民元（約29兆1600億円）を各地に割り当てた。これまで1兆人民元を分配し、さらに新規で8480億人民元を起債することを認めたという。8480億人民元の内訳は、一般債が5580億人民元、専項債（特別債）が2900億人民元となっている。財政部からの情報として、中国政府系メディアが11日付で伝えた。

　インフラ整備を進める狙い。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、景気を早期に回復させる意向だ。各地方政府は今年1月、総額7148億人民元相当を起債済み。河南省や四川省などが相次ぎ募集した。

　財政部は19年11月、専項債の20年発行枠の一部を前倒しで認可すると発表。認可枠は1兆人民元で、これは19年発行枠（18年比8000億人民元増の2兆1500億人民元）の47％に相当する規模。使途などを早急に策定し、早期の発行・使用に向けた準備を進めることで、確実に成果を出すことを目指している。

専項債と呼ばれる特別地方債は、地方政府の特別会計で公益事業向け資金調達を行うもの（地方債のうち一般債は赤字に含まれるが、専項債は赤字に含まれない）。


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