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  ニュース     2020/05/15 18:59

中国:4月都市部失業率は6.0%に悪化、雇用圧力なお大きく 無料記事

 国家統計局は17日、都市部の調査失業率が今年4月に6.0%となり、3月の5.9%から0.1ポイント上昇(=悪化)したことを明らかにした。3月は記録上の過去最悪水準となった2月の6.2%からやや改善していたが、再び悪化した格好だ。統計局の劉愛華報道官は、国内景気は改善の兆しを見せているものの、雇用圧力は依然として大きいと指摘。企業が生産・経営面で直面する困難もなお大きいとの認識を示した。

 統計局の発表によると、年代別の調査失業率は16〜24歳が13.8%、25〜59歳が5.5%となり、前月比でそれぞれ0.5ポイント、0.1ポイント上昇した。一方、主要31都市の調査失業率は5.8%で、前月から0.1ポイント上昇している。全国企業就業者の労働時間は4月に週平均44.3時間となり、前月比で0.5時間縮小した。都市部の新規就業者数は、1〜4月累計で354万人となっている。

 中国は例年3月に開かれる全国人民代表大会(全人代、国会に相当)で雇用政策の目標値を発表するが、今年は新型コロナ流行の影響で全人代開幕が5月22日に延期されている。2019年の目標値は、都市部の新規就業者数が1100万人以上、都市部の調査失業率が5.5%前後に設定されていた。

 中国では過去に登録失業率のみ開示されてきたが、18年3月以降、登録失業率、調査失業率の2種類が公表される形に切り替えられた。調査失業率は全国調査に基づくもので、より実態に近い失業率を示すとされる。登録失業率の発表は四半期ごとに行われ、直近の19年12月末で3.62%という水準だった。


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