【亜州ビジネス編集部】中国人民銀行（中央銀行）が7日付で、小規模企業や農村向けの再貸出金利を0.25％引き下げた。政府系の中国証券報など複数メディアが同日伝えたもの。小規模企業や農村を支援するための政策の一環で、資金調達コストを引き下げる狙いがある。

　報道によると、再貸出金利は期間3カ月で1.70％、6カ月で1.90％、1年で2.00％にそれぞれ0.25％引き下げられた。再貸出金利の引き下げは、2020年7月以来、17カ月ぶりとなる。

　人民銀は6日、ほぼ全ての銀行を対象とした預金準備率の引き下げを発表（15日付で実施）。緩和的な金融政策へとかじを切っている。こうした中、市場では今月20日に発表される最優遇貸出金利「ローンプライムレート（LPR）」についても、引き下げの可能性が指摘されている状況だ。

　銀行貸し出しの指標となるLPRは、人民銀が毎月20日に発表する（休日の場合は翌営業日）。うち1年物LPRは「実質的な政策金利」と呼ばれ、2019年8月の制度見直し以降、計5回引き下げられた。足元では19カ月連続で据え置きとなっている。


内容についてのお問い合わせは＜info@ashuir.com＞まで。