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  ニュース     2022/04/20 18:00

中国:指標金利「LPR」4月も据え置き、予想外の利下げ見送り 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】中国人民銀行(中央銀行)は20日、銀行貸し出しの指標となる最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」の1年物を3.70%に据え置いた。住宅ローン金利の指標となる5年物LPRについても、前月と同じ4.60%を維持している。据え置きは3カ月連続。市場の事前予想では、それぞれ3.65%、4.55%への引き下げが見込まれていた。
 今回のLPR据え置きについて香港経済日報の投資コラムは、米国との金融政策のかい離を指摘。中国の利下げ余地は限られつつあると分析した。米国が利上げを加速するとみられる中、米中の10年債利回りは足元で12年ぶりに逆転。ホットマネーが中国の債券市場から撤退しており、3月は1100億人民元超の純流出となっている。
 また中国のアナリストは、景気下支えのための金融政策として、利下げ以外にも各種の金融政策ツールが利用できる点に言及した。人民銀は今週18日、新型コロナウイルス禍で苦戦する企業・産業の支援や輸出の発展促進に向け、再貸出などの金融政策ツールを活用していく方針を表明している。
 LPRは人民銀が2019年8月から公表を開始(毎月20日に発表、休日の場合は翌営業日)。従来のLPR算出方法を見直し、MLF金利に緩やかに連動するようにした。うち1年物LPRは「実質的な政策金利」とも呼ばれる。人民銀は今年1月に1年物LPRを2カ月連続で引き下げ、5年物も1年9カ月ぶりに引き下げている。


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