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  ニュース     2022/05/10 18:00

中国:診察付き添いサービス、注目集める新興ビジネス 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】一人暮らしの高齢者や小さい子を持つ母親など、1人で病院にかかることが難しい患者に付き添い、予約、診察、薬品受取などを行うサービスが台頭している。すでにEコマースのプラットフォームでは500社以上が登録済み。淘宝(タオバオ)で「陪診」(付き添いサービス)は、過去1年で2万6000人が検索するほどの人気だ。北京市をはじめ、浙江省杭州市、陝西省西安市など医療資源が豊富な都市での提供が多い。工人日報が9日付で伝えた。
 付き添いサービスを手掛ける事業者によると、主な顧客は◆家族が近くにいない一人暮らし高齢者、◆都市部に住む若い単身者、◆小さい子を持つ母親、◆遠隔地で治療を必要とする重症患者――などとなっている。特に初診の場合は、付き添いサービスの必要性がクローズアップされる局面だ。会計、検査、結果受取などが院内の異なる階で行われると、ただでさえ身体が不自由なうえ、診察の流れに詳しくない患者の場合、数時間を要することになってしまうからだという。
 ただ、新興産業であるだけに、患者側の信頼獲得も課題だ。「詐欺ではないのか」と何度も確認されたという事業者もいるほどで、市場も玉石混交なのが現状という。1回あたりの費用は概ね150〜400人民元(約2920〜7780円)となっているが、悪意ある事業者の安売り競争や、「付き添いサービス」の名称を使い、専門家による診察枠、優先診察、手術の順番割り込みなどを確約する偽物もいるという。



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