【亜州ビジネス編集部】中国当局が国内の主要テック企業に対し、米オープンAIが開発した人工知能（AI）チャットボット「ChatGPT（チャットGPT）」をユーザーに提供しないよう指示したもようだ。指示を受けたのは、騰訊HD（テンセント・ホールディングス：700/HK）や阿里巴巴集団HD（アリババ・グループ・ホールディング：9988/HK）傘下のマ蟻集団（アント・グループ）など。直接または第三者を通じ、自社プラットフォームでチャットGPTへのアクセスを制限するよう指示されたという。香港メディアが22日、日本での報道を引用する形で伝えた。

　チャットGPTは中国では公式には利用できないが、一部のネットユーザーはVPN（仮想プライベートネットワーク）を使ってアクセスしている。チャットGPTが利用者の質問に対し、習近平政権に批判的な回答をすることを警戒し、制限に動いたものとみられている。

　ある中国テック企業の幹部は「検閲の問題で、チャットGPTは中国市場に進出することができない」と指摘。中国は「独自のチャットGPT」を開発することになるとした。消息筋によると、中国のテック企業がチャットGPTに類似した独自サービスを投入する場合、当局への報告が義務付けられる見込みという。


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