中国政府系メディアの経済日報は4日、「不動産業界の健全な発展には、適切な金融支援が必要」と題する論説記事を掲載した。不動産市場では住宅引き渡しの確保に向けた作業が継続されているが、依然として資金面での圧力が存在すると指摘。今後は不動産企業、個人消費者という両サイドの資金需要を調整することが必要で、金融機関による過剰なリスク回避行為を是正し、不動産企業の合理的な融資需要を一律に排除すべきではないと強調した。

　論説記事では、不動産企業は積極的に資産を処分し、多方面から資金を調達する必要があると指摘。また、地方政府は各地の実情に応じた政策措置を実施すべきとした。金融機関も積極的に協力し、条件を満たすプロジェクトへの融資を実行すると同時に、審査を強化してリスクを防止する必要があるとしている。

　また、不動産企業の間接・直接金融チャネルを改善し、両チャネルが相互に作用することで好循環を形成できるようにする必要があると強調。間接金融では、銀行が不動産企業に対して秩序ある安定した融資を行うよう指導する必要があるとした。直接金融では、民間不動産企業の起債による資金調達を支援し、特に優良企業に対する資本市場での資金調達を円滑化する必要があると指摘している。

　論説記事では、不動産業界は多くの川上・川下産業と関連しており、そのリスクが幅広く波及する恐れがある点に言及。金融業界は不動産企業のリスク処理を促進するだけでなく、不動産企業の合理的な資金需要を満たすことで、住民の住宅実需を満たし、土地・住宅価格の安定を助ける必要があると主張した。


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